自分の生きがい

● 仕事を優先させすぎると自分がどんどんなくなっていく

 「今、あなたの生活のうち仕事が何パーセントしめていますか」
 6割以上の看護師は3割もいます。病院だけでなく、管理者とし手の仕事が終わらず自宅にまで持ち込んでしまう看護師もいます。仕事優先で1日のほとんどを看護師として仕事していると感じている方も多くいます。
 仕事を優先させすぎると、プライベートの時間をなかなか取れずに孤独になり、次第に仕事に疲れ燃え尽きていく。仕事が好きで熱心に励んでいても、プライベートの時間も仕事と上手に両立させていくことが大切です。
 仕事のために我慢していることはありませんか?一度プライベートも振り返って、自分の人生を充実させることも大切にしてください。
 長く仕事を続けていくことができるよう「ワークライフバランス」を整えることが大切といわれています。仕事のやりがいも感じつつ、家族もきちんと大切にできていると感じることが大切です。

● 人生プランをたてていますか

 「あなたはあと何年看護師として働きたいですか」
 あなたの10年後、どんな看護師になっていたいでしょうか。具体的に専門分野に詳しい看護師になっていたいや、婦長等のトップを目指す、あるいは理想像がある方もいると思います。あと何年先の未来を見据えることで、自分の願いをはっきりとつかむことができます。
 今は、スキルアップしたい看護師を支援する病院や転職支援会社等様々な支援があります。夢を実現するために今何をしておくことが必要か。イメージできた方は、ぜひ一歩踏み出してみてください。
 数年後の未来を実現するためには、1年後には何を実現しなければならないのか、半年では、数か月では…と逆算していくと、明日からの生き方がちょっと変わってきます。「このままここで働いていていいのかしら」といった漠然とした不安も次第に感じなくなることでしょう。

● 我慢していることはありませんか

 「今、仕事のために我慢していることはありませんか」
 もしも、仕事で100%エネルギーをつかってしまい、帰ってきては寝るだけという方は、ちょっとでいいから趣味の時間をとってみませんか。
 疲れは体だけでなく、心にも降り積もってきます。仕事だけで精いっぱいという方や、あさとにかくつらく布団から起きることができないという方は、働き方を見直してみることが必要かもしれません。
 だらだらと残業することがあたりまえになっているのなら、ちょっと早く仕事を切り回して少しだけ早めに帰り、自分のために時間を作る。少しでも自分の時間が充実してくると心の回復が早くなります。
 短時間勤務制は子育てや介護などのために利用するものという意識が高いのですが、実はスキルアップのために研修に参加し、勉強をしたいという方のためにも利用できる病院が増えてきています。自己啓発のための時間を持つことができるということも、心の余裕と自信を取り戻すためには有効な手段です。
 
● 家族の協力は得られていますか

 家事はすべて女がやるもの。共働きの家庭の割合がどんなに増えてもなかなかこの壁はなくなりません。女性は子育ても家事も介護も負担の割合がいまだに多く、すべてにおいて完璧であろうとすると大変です。
 家庭内のワークシェアに関してもよく話し合って男性にも家事や育児に参加してもらいましょう。近頃ではミルクの上げ方やおしめの代え方、離乳食の作り方がわかる「父子手帳」を自治体が出しています。「育メンパパ」になるための研修やサイトもあります。長く働き続けるためにもよく話し合ってみてください。

● 自分の人生も充実させるために

【趣味の充実】

 看護師の辞める原因は子育てや介護などが上位になっていますが、転職する際のリスクを考えてそのタイミングでやめているといった所が実情で、本音は職場環境や人間関係の悪化が多く締めているといわれています。
 看護師の人間関係は他の仕事と比べて、チームリーダー、部長、婦長とヒエラルキーが明確です。また、看護師仲間だけでなく、医師との関係や患者、患者の家族との関係も良好に保つ必要があります。そのため人間関係がうまく回っているときは素晴らしい仕事ができますが、一度悪化してしまうと泥沼化してしまい、大変なことになってしまいます。
 そのため職場や家庭の人間関係以外のところで、同じ趣味を持つ仲間や旧知の友人などそのほかの人間関係もしっかりと作り、人間関係が切れないように時々は時間を割いて関係を保っておくことが大切です。そうしておけば職場内で人間関係がドロドロになる時期があったとしても、心のバランスをとるため心をリフレッシュさせることができます。

【看護師以外の活躍の場も】

 うつ病やもえつき症候群の前駆症状として、以前夢中だった趣味なのに、一切楽しみを感じることができなくなったという症状があります。逆に言えば、自分自身のためだけに趣味を追及し、音楽や読書、スポーツなどのちょっとしたリフレッシュの時間を持つことで心のバランスを取りやすくなるといえます。
 しばらくやっていない趣味はありませんか。もしも思いつくことがありましたら、今日から少しでも時間を取るようにしてみてください。あなたの元気や笑顔が患者さんの癒しと喜びに変わるのですから。

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 ワークライフバランスに関する詳しい記述やナースのライフプランのために参考になる大変良い本です。